国際金融のトリレンマってどういう意味なの?

国際金融のトリレンマ

皆さんは、外国為替の取引を行っていることと思いますが、国際金融のトリレンマという話を御存じでしょうか?すなわち、各国の為替政策において、為替相場の安定・独立した金融政策・自由な資本移動の3つは、いずれも重要な課題ですが、この3つを同時に達成する事はできないという理論です。何だか難しそうな話ですが、具体例で考えてみると、わかりやすいと思います。例えば、日本を例にとって以下に考えてみることにしましょう。

日・米・欧のトリレンマ

日本では、日銀の黒田総裁が量的緩和政策を推し進めたように、独立した金融政策が実現されていますし、自由な資本移動も保証されています。しかし、その代償として、為替相場の安定が犠牲となっていることになります。これが、国際金融のトリレンマです。米国の場合も、日本と同じパターンです。次に、ユーロ諸国について考えてみましょう。ユーロ諸国は、ユーロ圏内にユーロという共通通貨を導入する事により、為替相場の安定と自由な資本移動を実現しています。

中国におけるトリレンマ

しかし、その犠牲として、ユーロ各国は独立した金融政策を諦めなければならなかった訳です。最後に、中国の例をみていきましょう。中国の場合には、強力な共産主義政府が自由な金融政策を行使する権利を持っており、ドル・ペッグ制によって為替相場の安定も実現させています。しかし、自由な資本移動には制限が課されているわけなのです。ちょっと難しい理論ですが、少しはおわかり頂けたでしょうか?皆さんの外国為替取引において、何らかのヒントになれば幸いです。

為替とは、直接現金をやりとりする以外の方法でお金のやりとりをすることをいいます。小切手や銀行振り込みなどがあります。